お役立ちコラム

「お墓の外柵・付属品②」〜墓誌や灯籠など名前の由来や意味とは?〜

お墓本体を守り景観を美しくする外柵や付属品は、種類も豊富にありどれにしたらいいのか、迷ってしまいます。実際に不必要に外柵・付属品を付けてしまい、総額がとんでもないことになってしまった・・・ということもあります。

外柵や付属品はなぜ必要なのでしょうか?その名前や由来などを知ることで、自分のお墓に必要か必要でないかをしっかりと見極めましょう。

カロート(納骨室)

お墓の中にある遺骨を納める場所をカロートと呼び、死者を祭る館や棺を意味する「唐櫃(からうど)」という言葉が語源であるとされています。

大きく分けると、地面より上にあるのが「地上型」、地面より下にある「地中型」に分けられ、数多くの骨壷を埋葬できるよう、2段カロートなどもありますが、今では、水はけの悪さから、避けられることが多くなっております。

また、半地下カロートなどもスペースを有効活用できると人気が高まっています。そもそも日本では土葬が主流だったものの、中国から火葬が伝わり、それに伴い埋葬方法として、カロートを用いる方法が全国へと広まっていきました。カロートだけなんだかカタカナで不思議な感じがありますが、「かろうと」「からうど」という日本語が語源となっていて、漢字では「唐櫃(かろうと)」と書きます。

墓誌(ぼし)

「戒名板(かいみょうばん)」や「霊標(れいひょう)」とも呼ばれ、お墓に埋葬される故人やご先祖様の没年月日や戒名・俗名・年齢といった略歴を記した石板のことを言います。墓誌(ぼし)は小さく細かい文字を刻むため、文字が目立ちやすい、黒御影石などの濃い色合いの石材が選ばれることが多いです。種類も様々あり、「独立台付き墓誌(ぼし)」や、スペースを有効活用した「外柵組み込み型墓誌(ぼし)」などがあります。

元は、1人1つのお墓だったため、「墓誌(ぼし)」は不要でしたが戦後間もなくして埋没法が制定され、家墓が急増していった結果、軸石の両脇部分に名前が収まりきらず、「墓誌(ぼし)」が誕生しました。

灯籠(とうろう)

故人が神仏の元へ迷わず行けるよう、道標としての役割と、暗闇を照らし邪気を払拭する目的があると言われています。そもそも「灯籠(とうろう)」は、仏教の献灯を起源とするもので、仏前に灯火を灯し仏にお供えしてきました。こちらも中国から仏教の教えと共に伝来してきたと言われています。

香炉(こうろ)

お墓本体の手前にあるお線香をあげる部分を「香炉(こうろ)」と呼びます。以前は、お線香はお仏壇同様にお墓を立てる「香立て」が一般的でしたが、屋外にあるお墓は雨風にさらされるため、せっかくお供えしたお線香が消えてしまうといったことが多いことから、屋根付き・壁付きの「香炉(こうろ)」が一般的になっていきました。仏教の伝来と共に、仏具として日本にも「香炉(こうろ)」が伝えられ、お墓の中心部分に置かれます。

また、香炉には専用のお皿「香皿(こうざら)」を置くことで、お線香の熱や焦げで香炉内部が変色してしまったり、傷がついてしまうのを防ぐ役割があります。

外柵(がいさく)

墓地周辺を囲む枠のことを「外柵(がいさく)」と呼びます。お隣の墓地との境界線の役割があるほか、土台部分の補強にも役立ち、お墓にとってとても重要な付属品の一つです。

供物台(くもつだい)

通常、水鉢も兼ねる場合も多い「供物台(くもつだい)」は、墓石の手前部分に置かれます。香炉と供物台が一体型となった供物台付き香炉などもあり、近年のシンプルさに伴い、ムダのない一体型が好まれる傾向にあります。

敷石(しきいし)

墓石の一番下部分などにある、入口とお墓を結ぶ板状の石のことを「敷石(しきいし)」と言います。「敷石(しきいし)」をお墓に敷くことで、お墓全体が安定し、また雑草が生えてくるのを防止することができます。

塔婆立て(とうばたて)

お墓の区画の大きさや、立てかける卒塔婆の数によって、複数種類がある「塔婆立て(とうばたて)」は、独立型や外柵組み込み型、ステンレス簡易型などがあります。

排石(はいせき・おがみいし)

墓石の手前に敷く板状の石を「排石(はいせき・おがみいし)」と言い、お墓参りをしやすいよう設置します。また年月が経過することで、墓地の土滑りなどを防止する役割も担っています。

通常、「排石(はいせき・おがみいし)」部分が「カロート(納骨棺)」の入口の蓋となり、埋葬式などで排石を移動させ、納骨棺に納骨します。

花筒(はなづつ)

花を立てて添えるための筒を「花筒(はなづつ)」といい、花瓶同様、水を入れておけば長くお花が咲いた状態を保てます。また、お供えしたお花が束の状態から広がることを防ぎ、花びらや葉っぱが花立ての底部分に溜まってしまうことを防ぎ効果もあります。主に、錆びにくいステンレス製で造られていることが多く、プラスチック製や墓石と同色の石材と一体になったものなどがあります。

物置台(ものおきだい)

お墓参りへ行った際、荷物などを置いておくための台を、「物置台(ものおきだい)」をいい、石材で造られることが多いです。墓石同様に石材で作ると、景観を損ねることがなくお墓全体に統一感が生まれます。墓地の面積によっては「物置台(ものおきだい)」を置くスペースがないご家庭もあり、親柱や外柵部分に一時的に置く方もいらっしゃいます。

まとめ

付属品や外柵は、お墓の印象を良くしてくれます。墓地の面積にもよりますが、お墓本体とともに気に入った装飾品を同じ色の石材や、あえて別の色の石材を使って設置するなど、故人やご先祖様も満足してくれるはずです。種類も豊富にあるので、目移りしてしまいがちですが置けるスペースも限られるので、不必要な付属品は再度検討してみてはいかがでしょうか。そこで頼りになるのが、石のプロ「石材店」です。

的確なアドバイスが返ってくるので、頼り甲斐があります。オンラインでも気軽にお問い合わせできるので、迷ったらまずは相談してみてはいかがでしょうか。オンラインでの相談は、こちら

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