お役立ちコラム

お墓や埋葬・供養スタイルにも変化!現代の「供養」の方法とは?

核家族化であったり、少子化であったりと、人々の価値観の変化が大きく影響している現代。「供養」の形もさまざまに変化しています。

「供養」は、亡くなった故人やご先祖様へ供物をし、冥福を祈ることを言い、生きている者が善行を行い、亡くなった故人へ祈りを捧げることです。

お葬式を始め年忌法要や仏壇に向かって手を合わせたり、読経するなども全て供養です。また日々の暮らしの中で、仏前・墓前にお花を添えることも供養の一つと言えます。

■供養の種類

大きく分けて「仏教供養」と「追善供養」の2種類があります。

「仏教供養」は、仏様や諸天(諸神)、菩薩などに対し尊敬の念を示し、香華や飲食といった供物を捧げることです。

「追善供養」は、亡くなった人に対して冥福を祈り、命日(忌日)に法要を行ったり、仏壇に手を合わせたりすることを言います。故人の冥福を祈ると、その善行が故人の善行となり、自分にかえってくるという功徳の意味が「追善」にはあります。

■供養の意味とは?

供養は、サンスクリット語の「プージャナー」を語源にもち、心を込めて仏様に香華や飲食、燈明などを供えるという意味です。日本では、森羅万象に魂が宿ると考えられていることから、長年使った仏具や道具・物なども「供養」の対象となっています。

そのため、人形なども供養の対象に含まれています。魂や命などがない物でも、長年大切にされていたからこそ祈りを捧げることも大切な「供養」と考えられています。

■供養のタイミングは?

供養するタイミングや方法はさまざまあり、供養したいと思った時に手を合わせるのが一番です。

ご先祖供養

日々、無事に過ごせていることをご先祖様に感謝し、仏壇に向かって手を合わせ、行事に合わせてお墓へ行くことが供養になります。ご先祖様にとって子孫である我々の元気で過ごしている姿を伝えつつ、仏壇にお花やお水、お供物などとともに線香をあげるのが一般的です。

故人への供養

仏教では、亡くなった人の魂は四十九日間は成仏せず、この世に彷徨うとされています。そのため、亡くなった人の魂がこの世に彷徨うことなく成仏し、極楽浄土へかえれるよう、読経や飲食などを施します。こうした死者の冥福を祈るために行う供養を「法要」と言います。具体的に、初七日、一回忌、三回忌、七回忌などの他、お盆(新盆含む)、お彼岸などの弔いの仏教行事全てのことを総じて「供養」となります。

また宗教によって「供養」の方法やタイミングは変わりますが、故人へを供養するという思いに変わりはありません。

■一般的な供養の方法

「供養」を行うためには、その専門家である寺院を招きます。

逝去・末期の水(まつごのみず)

息を引き取った故人の口を水で湿らせる「末期の水」をします。渇きに苦しんだ使者に水を施すのは、一番最初の「供養」と言えます。

枕経

安置された故人へ向けて、僧侶が枕元で読み上げる読経のことです。

通夜

夜通し、死者を見送ることを「通夜」と言います。現代では儀式として行われています。

葬儀

死者をこの世からあの世へ送る儀礼。

初七日法要

一番初めの追善法事を「初七日法要」と言われています。四十九日を経て六道輪廻する故人が成仏するようにと、遺された人たちが集まって、故人を供養します。

追善法要(二十七日法要〜六十七日法要)

追善法要は、七日ごとに執り行われますが、現在では省略することが多いです。

四十九日法要

忌明けとなる四十九日法要は、御霊が白木の位牌から本位牌に移され、仏壇で祀られます。

年忌法要

一周忌、三回忌と呼ばれる法要を年忌法要と言います。三十三年、または五十年まで続け、故人やご先祖様の供養をします。

納骨

地域やお墓の建っている墓地によってさまざまですが、一周忌や三回忌などの年忌法要に合わせて納骨されることが多いです。またすでにお墓がある場合は、葬儀当日、四十九日などに納骨します。

■自宅供養

最近では「墓じまい」という言葉もあるように、お墓に入らず自宅で供養をする方法も増えています。お墓の場所が遠かったり、お参りに行くのがなかなか難しかったりとさまざまな事情から「自宅供養」という方法が選択されています。中には、経済的理由や諸事情からお墓を建てることができないご家庭や、継承者がいないという理由もあります。

●自宅供養の意味と方法
自宅供養は、故人の遺骨を自宅に安置する供養の方法です。手元に置いておくので、手元供養とも言われています。

供養方法には、遺骨と遺灰の全部を自宅に置く方法と、お寺やお墓などに納骨はするものの、一部だけ分骨して自宅に置く方法の2通りあります。

注意点

遺骨や遺灰を自宅で供養する場合、お墓や火葬場で分骨する際「分骨証明書」を発行してもらう必要があります。そのため、火葬場や葬儀社、お寺や墓地の管理者にあらかじめ申し出ておく必要があります。

この「分骨証明書」はしっかりと保管しておく必要があります。例えば供養している本人が亡くなってしまった場合などに、誰の遺骨であるか証明する大切な書類です。

また遺骨は、骨壷や分骨用のアクセサリーなどに入れ、仏壇や専用スペースにて安置することはできても、家の庭にお墓を作って納骨することは法律上できません。

●自宅供養のメリットとデメリット
自宅で供養することを大きなメリットと考える方も多く、同じ空間で故人を身近に感じながら生活できるのが1番の利点です。またお墓を購入する費用がかからなかったり、お墓そのものを建てることが出来ない場合でも、仏壇に安置したり骨壷などを専用の場所に安置したりと簡単な準備だけで供養することが出来ます。

経済的にも、毎年支払う管理費などがないというのは助かります。

一方、同居している家族の中には、遺骨が自宅に置いてあることを快く思わない場合もあり、それが元でトラブルになってしまうデメリットも考えられます。

多くは二世代、三世代家族であったり、生前故人をよく思っていない場合など、自宅に遺骨があることに抵抗感を抱いてしまう恐れがあります。また火事や災害など自宅が被害に遭ってしまった時や、紛失してしまう可能性も想定しておく必要があります。

■まとめ

心を込めて供養することで故人やご先祖様の魂を慰め、また自身も功徳を得ることができます。生きていく中で、必ず訪れる人や物とのお別れの時に「供養」は欠かすことが出来ない儀式と言えます。

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