お役立ちコラム
2.202026
家族と疎遠でもお墓はどうなる?墓守がいない場合の管理方法・法的責任・永代供養まで完全解説

家族や親族と疎遠になっている場合、「お墓の管理はどうすればいいのだろう」と悩む方は少なくありません。実際近年は、墓守がいないご家庭が増えており、管理費の滞納や無縁墓化などの問題が全国的に増加しています。しかし、関係が薄いからといってお墓を放置してしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性もあるので注意が必要です。
そもそもお墓には管理責任や承継のルールなどがあり、状況によっては対応を求められるケースもあるので、早めに正しい知識を知っておくことが大切です。一方で、現代では永代供養や納骨堂など、墓守がいなくても維持できる供養方法も選べるようになっています。
将来、後悔しないために、まずは現在の状況を整理するところから始めてみましょう。
■疎遠な家族や親族でも放置はNG?お墓管理の法的責任とは
近年、「お墓を継ぐ人がいない」「管理できる家族がいない」という相談が急増しています。背景にあるのは、少子高齢化や核家族化、地方から都市部への人口移動といった社会構造の変化です。かつては家制度の中で子や親族が自然に墓守を引き継ぐ流れがありましたが、現在はその前提自体が崩れつつあります。
実際、お墓は建てたら終わりではなく、清掃・供花・修繕・管理費の支払いなど、継続的な管理が必要です。石材業界でも「建立後の維持こそ本当のスタート」と言われるほど、長期的な管理が重要視されています。
さらに近年は、従来の墓石中心の供養だけでなく、永代供養墓・樹木葬・納骨堂など選択肢が広がり、供養の形が多様化しています。供養方法が増えたこと自体は前向きな変化ですが、その一方で「どの形式を選べば管理負担が少ないのか」「将来トラブルにならないのはどれか」と迷う人も増えています。
つまり現代のお墓問題は、「継ぐ人がいない」という単純な問題ではなく
・家族構成の変化
・供養方法の多様化
・価値観の個人化
という三つの社会要因が重なって生じている課題だと言えます。
■【最新事情】墓守がいない人が急増|今の日本で起きている墓問題とは
家族関係が疎遠になっている場合、「もう関わりがないからお墓も放置してよいのでは」と考える方もいます。しかし法律上、お墓は単なる土地や石ではなく、祭祀財産という特別な位置づけを持っています。
祭祀財産とは、墓地・墓石・仏壇・位牌など、先祖供養に関わる財産を指し、通常の相続財産とは別の扱いになります。多くの場合、家族の中で祭祀承継者と呼ばれる人が管理責任を負います。この承継者は必ずしも長男とは限らず、遺言や話し合いによって決められることもあります。
もし承継者が決まっていない場合や、誰も管理しないまま放置された場合、墓地管理者や寺院から連絡が来たり、最終的には撤去対象となる可能性もあります。無縁墓と判断されると、一定期間の公告後に合祀されることもあり、本人の意思とは異なる形で供養されるケースもあります。
そのため、たとえ家族関係が疎遠であってもお墓の管理責任が完全に消えるわけではありません。
大切なのは、関係性の良し悪しではなく「誰が責任を持つか」を明確にすることです。責任者を決める、管理方法を変更する、供養形態を見直すなど、現実に合った形へ調整しておくことが、後のトラブルを防ぐ最善策になります。
■なぜ家族と疎遠になるのか|現代家庭で増えている背景
家族が疎遠になる理由は一つではありません。近年特に増えているのは、生活環境の変化による自然な距離の拡大です。
代表的な要因として挙げられるのは次のようなものです。
・就職や結婚による遠方移住
・価値観の違いによる関係の希薄化
・再婚・相続問題など親族構成の複雑化
・介護・金銭問題をきっかけとした関係悪化
これらは特別な家庭だけの問題ではなく、誰にでも起こり得る現代的な事情です。特に都市部への人口集中が進む現在では、地元にあるお墓を守る人が物理的にいなくなるケースが増えています。
また、現代は「家を継ぐ」という意識自体が薄れ、先祖供養に対する価値観も個人ごとに異なります。そのため、親世代が当然と思っていた墓守の役割を、子世代が必ずしも引き受けるとは限りません。
重要なのは、疎遠になったこと自体を問題視するのではなく、現実の関係性に合わせて供養の形を再設計する視点です。
従来の家族前提の墓管理が難しい場合は、第三者が管理する供養方法へ変更する、契約型の墓所へ移行するなど、今の生活状況に合った選択肢を検討することが現実的な対策となります。
■親族関係が複雑な場合の現実的な墓問題解決方法
親族間の関係が複雑な場合、お墓の問題は感情論だけで判断するとトラブルにつながりやすくなります。特に多いのは「誰が管理するか」「費用を誰が負担するか」「墓を残すか整理するか」という三点の対立です。
こうした状況では、まず感情ではなく管理権限の所在を確認することが重要です。具体的には以下の順で整理すると判断しやすくなります。
1.墓地使用者名義を確認
2.管理費請求先を確認
3.寺院または霊園管理者へ状況相談
名義人が既に亡くなっている場合、次の承継者を決める必要があります。親族全員の同意が理想ですが、連絡が取れない場合は管理者側の規定に沿って手続きを進めることも可能です。
また、親族間の合意形成が難しい場合は、石材店や霊園管理事務所など第三者を介して話し合うことで、感情的対立を避けながら現実的な落としどころを見つけやすくなります。墓問題は法律・慣習・家族関係が絡むため、当事者同士だけで解決しようとするとかえって長期化するケースが少なくありません。
■永代供養・納骨堂・樹木葬の違い|墓守不要の供養方法
墓守がいない可能性がある場合、近年注目されているのが「管理不要型の供養方法」です。代表的な選択肢には次の三つがあります。
永代供養墓
寺院や霊園が管理・供養を行う形式で、承継者がいなくても維持されます。一定期間個別安置された後、合祀されるケースが一般的です。
納骨堂
屋内型の安置施設で、管理は運営側が行います。天候の影響を受けず参拝できる点が特徴で、都市部を中心に増加しています。
樹木葬
墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする供養形式です。自然志向の供養として選ばれることが増えており、管理は施設側が担います。
これらに共通する最大の特徴は、承継者がいなくても維持される点です。
ただし、契約内容によって供養期間や合祀時期が異なるため、費用だけで判断せず、管理期間・参拝条件・改葬可否などを確認することが大切です。
■専門家に相談すべきタイミング|一人で抱えない墓問題対処法

次のような状況に当てはまる場合は、早めに専門家へ相談することが望ましいとされています。
親族と連絡が取れない
名義人が不明または死亡している
管理費の請求が止まっている
墓地の場所や契約内容が分からない
将来管理できる人がいない
石材店・霊園管理事務所・寺院・行政窓口などは、それぞれ役割が異なります。例えば、墓石の状態確認は石材店、契約関係は霊園管理者、法的整理は行政相談窓口が適しています。相談先を目的別に選ぶことで、解決までの時間を大幅に短縮できます。
墓問題は「いつか考えればいいか・・・」と後回しにされがちですが、管理不能状態になってからでは選択肢が限られる場合があります。判断の余地がある段階で情報を集めておくことが、最も負担の少ない解決方法です。
■まとめ
家族や親族と疎遠になっている場合でも、お墓の管理については早めに状況を整理しておくことが大切です。墓守がいない状態は決して特別なことではなく、現代では多くの方が同じ悩みを抱えています。だからこそ、今の生活環境や将来の見通しに合った供養方法を選ぶ視点が重要になります。
お墓の承継や管理方法、墓じまいの可否などは、それぞれの事情によって適切な対応が異なるため、ご自身だけで判断するのが難しい場合もあります。分からないままにしておくよりも、現状を整理し、選択肢を把握しておくことが将来の負担軽減につながります。
東洋石材店では、こうしたお墓に関するお悩みやご不安についてのご相談も承っております。
管理のこと、承継のこと、今後の供養のことなど、どの段階のご相談でも構いません。少しでも気になる点がある場合は、お気軽にお問い合わせください。ご相談は、こちら から











